国内で稼働しているあらゆる事業所内で、必要不可欠な計測、計量について、それぞれに使用されている測定器が信頼できるものであるか、また、認定された基準に沿ったものであるかどうか、その信頼性を検査することが出来ます。計測器はより正確であることが求められますので、国家基準に基づいていることを証明出来れば測定結果の信頼性はより強固なものと言えるでしょう。それが、JCSS校正と呼ばれる制度です。温度を始め長さ、密度などについて標準器による測定が行われ、より正確な測定器であると証明されます。そこで国家計量標準に沿っている、またはトレーサビリティであるいうことになるのです。このJCSSは国際的な校正でもありますから、認められたものは国際的標準もクリアしていることになります。
正しい計測器で結果を求める為に
では、あらゆる計測器を利用している事業所が、このJCSS校正の認定を受ける為にはどのようにすれば良いのでしょうか。それは、国家標準で校正事業者登録をされている機関に校正を依頼することで可能となります。登録事業者が標準器となる測定器を用いて、各々の事業所で業務に利用されている計器の適切な計量計測を行われるのです。このような計量法に沿った校正サービスを行っている企業や機関では、各電子計測器や長さ、温度、湿度など様々な機器によって行われる計測に関して正確かつ適切であるかどうかを調査し、基準をクリアしていればJCSS校正で認定された事業所としてロゴの入ったラベルやJCSS認定についての証明書が発行されます。その証明書をもって、JCSS校正の認定を受けたと言えるのです。
JCSS校正の必要性や役割とは?
前述してきたように、正確な計量が可能だという証明となるJCSS校正ですが、何故その必要性が注目されているのでしょうか。一つ目に、証明書を提示することで登録事業者によってユーザーの計測器は正確であり一定の基準以上の測定能力を持った事業所であると証明され、信頼性の向上に繋がっていることが挙げられます。また、特定の事業を請け負う為には法規制によってJCSS校正を受けることが必須となっている場合や、近年多くの企業で推進している、ISOと言われる国際標準化のシステムを導入する際にも認定を要求されています。このように事業所において正確さを要求される温度や長さの計測器、その精度を維持することや管理を含め国際的に信頼が得られる計測を証明する為にも、JCSS校正は注目されているのです。