JCSSの校正とは、国家計量標準への計測のトレーサビリティ確保ができるもので、確実で信頼性のある計測結果を得ることができるものです。なにか製品を作り、売りに出すときに、海外などに輸出する場合、量が異なっていたりしたら、信頼を失い取引が出来なくなります。逆の場合も外国の物を輸入するにあたって、日本の計量法と異なっていて損をしてしまったら会社経営に支障をきたしてしまいます。いくらJCSSの校正を受けていても、物は時間の経過によって変化していきます。そのため、より正確性を維持するために、そこで国で定めた基準を確認する分析方法を実施しおり、測定に必要な機器の維持管理のため手順書の作成と有効期限が定められています。温度を測るための温度計の購入にあたってJCSSの校正を受けているものを選ぶようにしましょう。
JCSS校正を受けている温度計の使い方
実験や検証を行うにあたって、確実な結果が得られる温度計を手に入れる必要があります。今では廃棄に高額な費用がかかる水銀を使った温度計の代わりに、液温測定用のデジタル標準温度計が売られています。ガラス製の温度計では視差による読み取り誤差がどうしても起こります。JCSSの校正を受けている温度計はそれを防ぐこともできるので、温度を測るにはうってつけです。使用上の注意点として、精密機械のため多湿な環境で長時間使用すると故障の原因になります。正確な計測をするには、３０センチ長のステンレスプローブを先端から１０センチ以上、調べる液体の中に入れて測定する必要があります。そのため、測定する容器や環境に気を付ける必要があります。気になる価格ですが、インターネットでは精度によりますが２万円ほどから購入できます。
温度計の校正温度を変更することもできる
論文や実験の証明をするにあたって、細かいJCSS校正の温度の点数や設定を細かく指定した温度計が必要になってくる場合もあります。その場合には、トレーサビリティシステムを行える機関であるJCSS認定事業者に発注することで、JCSSの校正を受けるために、業者を通して行うと温度計の取りたい校正温度の点数などを変えることができます。物によっては０度から１００度以外の校正温度で検査をする必要がある場合には追加料金が発生してしまうことがあり、注意が必要です。また、トレーサビリティ証明書やJCSS校正証明書などが必要な場合があるので覚えておきたいです。またJCSSの校正証明書には有効期限はありませんが、校正周期を決め、使用状況に応じて更新していく場合にはJCSS認定事業者に直接依頼するといいでしょう。